運動(筋トレ)と整体(マッサージ)
では
どちらのほうが
優先順位が高いのか?

最終更新日:2021/1/28

健康な状態を維持するためや、肩コリや腰痛などの慢性の不快症状を改善するための手段として、あなたがまず思いつく方法には何があるでしょうか?

私の場合は、まず「運動(筋トレ込み)」と「整体(マッサージ込み)」が思いつきます。そしてもし、この2つの手段のうちのどちらか片方しか選べないのだとしたら、私は迷わず「運動」のほうを選びます。

今回は、そんな感じのお話をしていきたいと思います。

運動(筋トレ)は
動物にとって必須の行為

まず前提条件として、人間の体は、適度に動かさないと体内のシステムが正常に動作しないように遺伝子レベルで設定されています。

なぜこんな設定になっているのかというと、人類はつい 150 年くらい前までは、毎日外で汗水たらして働かなければその日の食事を確保できなかったからです。

なので、1日中イスに座って頭脳労働をしてその日の食料を買うお金を稼ぐ現代の生活様式というのは、人類の歴史から見ると明らかな異常事態です。

つまり人間の体の進化(退化)は、現代の生活様式にぜんぜん追いついていません。なので、今の人間は「わざわざお金を払ってまで体を動かすという目的のためだけに運動をしないといけない」という、明らかに本末転倒な事態におちいっています。

もともとは、運動は食料や身の安全を確保するための手段にしか過ぎなかったんですけどね。現代ではその「手段」と「目的」の関係性が、科学とテクノロジーの急速すぎる進歩によって、完全に逆転してしまっています。

整体(マッサージ)は
動物にとって必須の行為ではない

上記のような理由で、人間にとって健康的な体を維持するためには「適度な量の運動」は必須です。

では運動と比べて「整体」はどうなのかというと、残念ながら、整体は動物が健康的に生きていくために必須の要素ではありません。

この件について言い方を変えるならば、「運動」は人間にとっての「水や食料」みたいなものです。なければ死にます。必須です。

それと比べて「整体」は、「栄養ドリンクやサプリメント」みたいなものです。あると便利だし良いモノではあるですけれども、生きていくために必須の要素とまでは言えません。

極端な話、適度な運動さえしていれば整体を利用しなくても健康な肉体をキープしていける可能性はありますが、運動を一切しないで整体だけ受けていても、健康な肉体を長期的にキープすることはまず無理でしょう。

整体は
運動の代替手段ではない

これについては、たまに誤解をしておられる人がいます。

しかし残念ながら、「整体を定期的に受けていれば、散歩やラジオ体操などの運動を毎日する必要はない」という考え方は、科学的には明らかに間違った価値観です。

運動に代替手段はありません。「毎日たっぷり睡眠をとっていれば一切食事をしなくても生きていける」などという奇想天外な主張する人はまずいないですよね。

運動、睡眠、食事という要素は、科学技術が大いに発展した現在でも代替手段が存在しない生物として不可侵な部分です。

「どうすれば運動をしなくてすむのか?」という問いは、もしあなたが健康な肉体を維持していくという目的をもっているのであれば、そもそも設問自体が完全に間違っています。

運動は
整体の代替手段にはならない

じゃあ運動は整体の代替手段になるのかというと、めんどくさい話なのですが、これはなりません。

基本的には、運動は「自分の肉体を傷つける行為」です。運動選手の大半は、試合ではなくて過酷な日々の練習中に肉体を壊します。もし運動が体を治す行為なのであれば、これは明らかにおかしな逆転現象です。

実際には、アスリートは有名になればなるほど、専属のトレーナーさんなどを雇って体のケアにお金や時間を多く使うようになっていきます。なぜそんなめんどうくさいとこをするのかというと、そうしないと自分の体や選手生命がもたないことを知っているからです。

この事実からも、「運動」は決して「整体」の代替手段とはならないことが分かります。運動は整体よりも健康な体を維持するうえで重要な要素ですが、整体の完全上位互換な行為というわけではないのです。

つまり、運動は必須行為です。しかし整体は、その運動やその他の日々のライフワークで傷んだ筋肉(筋膜)や骨格(関節)を「ケア」するために必要な手段でしかないので、必須ではありません。

結論
運動と整体の関係に優劣はない

今回のお話の意義を完全に無視するかのような結論になってしまいますが、運動と整体というのは、そもそも比較して優劣をつけるような関係性のものではないのです。

上記のとおり、動物が生きていくうえで必須の要素は「運動(筋トレ)」です。「整体(マッサージ)」は必須行為ではありません。

しかしだからといって、「運動」は「整体」の完全上位互換というわけでもありません。整体が運動の代替手段とはなりえないのと同じように、運動もまた、整体の代替手段とはなりえないのです。

健康な肉体を維持したいのであれば、まずは毎日 5000 歩以上歩くことから始めましょう。基準値は年齢や個体差によってもまちまちですが、あなたがいま何歳であろうと、1日に 5000 歩すらも外を歩いていないのであれば、それは完全なる運動不足だと言えるでしょう。

あとは、ラジオ体操などで全身の関節を大きく動かしましょう。関節というものは、大きく動かしていないと固着して小さい範囲でしか動かないようになってきます。これは「ペンギンの羽」と同じような現象で、生物としての正常な進化(退化)の反応です。

使わない機能はどんどん省いて自身の体を最適化していく…。生物の進化の過程そのものな反応ですね。

なので、もし健康的な肉体を維持したいのであれば、とにかくまずは歩いてください。そして負荷をかけずに全身の関節を大きく動かしてください。それでも物足りなければ、もっと大きな負荷のかかる筋トレをしてください。これが健康維持の基本です。

これでもまだ物足りない、または運動では自分の抱えている体の問題が解決できないとき、そのときに初めて「整体」の出番となります。

運動は整体の代わりにはなれないし、その逆もまたしかり、です。

今回のお話のまとめ

それでは最後に、今回のお話のまとめをさせていただきます。

  • 運動は動物にとって正常な生命活動を維持するうえで必須の行為。
  • 整体は正常な生命活動を維持するうえで必須の行為ではない。
  • 「運動」は整体の代替手段にはなりえない。
  • 「整体」も運動の代替手段とはなりえない。
  • まず運動ありき。それにプラスする形で整体を利用するのが一番健全な形。

以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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