対人関係において悪いのは
すべて自分である、
という価値観

最終更新日:2021/7/6

これはとてもいやな話です。

人によったらものすごく不快な気分になるかもしれません。でもたぶん、円滑なコミュニケーションを実践するためには必要な価値観です。

 

結論を先に書いておきます。

今回のお話の結論は、「対人関係において発生したあらゆる責任はすべて自分にある」という価値観をもっていないと円滑なコミュニケーションは達成できない可能性が高い、ということです。

郵便ポストが赤いのは私のせい

集客コンサルタント(?)の北岡秀紀さんという人がいます。

個人的にこの人のお話がおもしろくて、たまに散歩中などにこの人の音声講座なんかを聞いたりしています。

 

その北岡さんがどこかで、「ビジネスで成功したければ、郵便ポストが赤いのも自分のせいだと思え」みたいな感じのことを言っていました。

これを最初に聞いたとき、私は「いやいや、なに言ってんだこの人?」と思いました。

でもお客さんや友人や家族とかわした大量の会話や対話の経験をへて、今の私は、「ポストが赤いのは間違いなく自分のせいだ」と思うようになりました。

 

なぜこんな支離滅裂なばかげた結論に至ってしまったのかというお話を、これからしていきたいと思います。

ビジネスで成功できるかどうかは分かりませんが、この価値観は、他人との円滑なコミュニケーションを達成するためにはほぼ必須の価値観だと思います。

合理的な思考など存在しない

まず明確なこととして、私が対話しなければならないすべての人間が「常に合理的な思考ができるわけではない」、という事実があります。

 

誤解をおそれずに言います。

日本には「さっき自動販売機のつり銭で出てきた10円玉が汚れていた。だからお前の態度が気に食わない」みたいな意味不明のロジックで真剣にクレームをつけてくる人が、まちがいなく一定数以上います。

いますというか、実際にいました。実際にクレームをつけられて、私は謝罪しました。

 

そのような思考のステップがぶっ飛んでいる人に対して、「いや、その理屈はおかしい」と指摘したところで、相手との対話は成立するのでしょうか?

残念ですが、まず間違いなく対話は成立しないでしょう。

だって、私に対話の意思があっても、相手は最初から「ぜんぶお前が悪い」という結論ありきで、私と対話する気なんか一切ないんですから。

 

合理的な思考や対話などというものは、相手が合理的な思考能力を持っている場合か、相手が自分との対話を望んでいる場合にしか成立しません。

この点に関しては、残念ながら完全に相手依存です。

相手が悪くない=自分が悪い
という謎思考

私の経験上、大多数の人は「なにがあろうとも自分は絶対に悪くない」という鉄壁の価値観をもっています(特に高齢の人に多い?)。

 

私もさいきん理解できて驚いたのですが、こういう思考をする人たちは、「相手が悪くない=自分が悪いということになってしまう!」という謎の思考回路を持っています。

こういう人たちは、「いや、べつにだれも悪くないですよね」という誰も傷つかないふんわりとした結論には、ほぼ間違いなくたどりつきません。

森羅万象すべてのできごとは「絶対に自分以外のだれかが悪いはずだ!」という、根拠不明の謎の信念をもっています。

 

もしだれがどう見ても私にはなんの責任がなかったとしても、こういう残念な思考回路を持っている人たちがそれを理解してくれて、私に対してちょっとでも譲歩してくれると思いますでしょうか?

断言します。

まちがいなく、相手は私に対して1歩たりとも譲歩をしません。

 

なぜかというと、彼らの思考回路では、相手に譲歩をするということはそのぶん自分に責任がおよんでしまうことになってしまうからです。

自分が悪いことになってしまうからです。

 

なので、相手はあらゆる支離滅裂な言い訳を総動員して、いかに自分に責任がないのか、そしていかに私が悪い人間なのかを説得しようとしてきます。

このような人に対しては、私がなにをしようとも絶対に対話は成立しません。

 

だって、相手に対話の意志がさいしょから一切ないのですから。

対話をあきらめる勇気

相手に対話をする意思がないのであれば、自分がなにをどうしようと対話は絶対に成立しません。

会話はできますが対話はなりたちません。

そして残念なことに、対話をする気がない、または対話が成立しない人間というのは、一定数以上は確実に存在しています。

 

そんな人たちを相手に根気よく対話をしようと会話を続けた結果、「たとえ事実とは異なっていたとしても、コミュニケーションにおいて発生したすべての責任は自分にあると考えないと、これはもう本当にどうしようもない」という悲しい結論に私はいたりました。

つまり、「郵便ポストが赤いのは私のせいです」という価値観ですね。

 

誤解を恐れずに言うならば、対話が成立するかどうかはしょせん相手次第です。

この要素は自分でコントロールできるものではありません。「難しい」ではなくて、自分ではコントロールが「不可能」な要素です。

 

もし相手に対話をする気がないような場合は、どこかしらのタイミングでその人とは対話することをあきらめて、自分にとって許容できないレベルの不利益を被らない程度に「私が悪うございました」と表面上だけでも認めてあげざるを得ないように思います。

だって、相手は絶対に折れないわけですからね。だったら、こちらが折れるほかないというわけです。

 

というわけで、ポストが赤いのもLGBT問題も消費税の増税も、じつはぜんぶ私のせいだったのです。

大変申し訳ありません。

我慢できない相手との
関係は切るしかない

ここまで考察してきたとおり、相手に対話する意思がなければ、自分がなにをしようとも対話は絶対に成立しません。

自分に相手と対話する意思(相手の言い分を聞いて譲歩する意思)があるのであれば、対話が成立するかどうかは、あとは完全に相手さん次第です。

 

そして大変残念なことに、私たちは他人の思考や価値観をころっと変えることができるような魔法のメソッドはもっていません。

ということは極端な話、そもそも対話が成立しない相手に対して私やあなたができることは、基本的にはつぎの2つしかないということです。

 

  1. ぜんぶ自分が悪いことにして許容できる範囲で相手の言い分を飲む。
  2. 相手との関係を清算する。

 

関係を切りたくない人との会話では、てきとうにはいはい言って自分がぜんぶ悪いことにしてみましょう(許容できる範囲の不利益を被ることが前提のお話です)。

そうしないと、いつまで経っても会話がいっさい前に進みません。

 

「なんもかんも私が悪いんです。ポストが赤いのも北方領土が取り戻せないのもぜんぶ私のせいでございます。どうも本当に申し訳ございませんでした。」

みたいな感じで、適当に会話を流してしまいましょう。

会話を流さずにいちいちまともに相手をしていると、いずれ精神を病んでしまうと思います。

 

関係を切っても問題ない人が相手の場合は、もうすっきりと関係を清算してしまってみてはいかがでしょうか。

残念なお話ですが、相手の立場や言い分を一切考慮せずに脊髄反射で自分の感情論をぶちまけることだけしかできない、という人も一定数以上は確実にいます。

最初から結論ありきで相手が絶対悪であり、自分は一切相手に譲歩をする気はないけれど、それでも自分は「相手としっかり対話をしているつもりだ」と思い込んでいる人も、残念ですがまちがいなくいます。

 

こういう人たちともがんばって対話をしようという試みは、これはもうはっきりと時間とエネルギーの無駄です。

無理なもんは無理です。あきらめましょう。

もし切れるのであれば、こういう人たちとはいずれかのタイミングですっぱりと関係を切ってしまったほうがいいように思います。

 

「あっ、わかりました。もうけっこうです。ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ありませんでした。○○さんのご迷惑になると思いますので、もうウチとは一切取引をしていただかないで大丈夫です。今までありがとうございました。それでは失礼いたします。」

みたいな感じで、さっさと会話を流してしまったほうがいいように思います。

 

長期的な視点でみれば、相手のためにも自分のためにも、双方に利がないような一方的な関係はスパッと清算したほうがいいように思います。

まあ、そんなに簡単にイヤな相手とすべての関係を切れたら苦労はしないんですけどねえ…。

補足情報

ここまでのお話についての補足です。

もうお気づきの人もいるかと思いますが、ここまで書いてきた内容はすべて、「自分は常に合理的な思考と対話ができる安定した精神状態にある」という、すさまじく最適化された仮定のもとに成り立っています。

 

そのような自分にとって都合よく最適化された条件下ですら、相手との対話が成立する可能性は五分五分です。

対話成功率の半分は、完全に相手依存ですからね。

そこにさらに自分という不確定要素がはいるわけですから、これはもう相手と対話を成立させるというのは、そうとう難易度の高い行為になるような気がします。

 

マグロとイノシシでは、たぶん対話は成り立たないように思います。

言語も、生まれも、育った環境も、食事内容も、生活習慣も、価値観も、すべてが違いすぎると思うので。

 

相手が対話可能な人間であることを願うのはもちろんです。

ですが私自身も、思考回路や感情がチンパンジーにならないように、できる限り自分を制御していきたいなと切に願っております。

今回のお話のまとめ

それでは最後に、今回のお話のまとめをさせていただきます。

  • 郵便ポストが赤いのはすべて私の責任です。大変申し訳ありませんでした。

以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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